超高層建造物の建設にともなう衛星放送・テレビ電波障害対策の対応
衛星放送のテレビ電波障害対策範囲の広域化背景
近年、都心部の建造物は、超高層化しております。20階建て以上の建物が多く建ち並び、なかには50階建て以上の建造物も建設されるようになりました。
このような建造物の超高層化が進む中、地上放送のテレビ電波障害は、デジタル化により影響が少なくなりましたが、衛星放送のテレビ電波障害は従来より広範囲に影響が出るようになりました。
赤道上空36000km先の静止衛星からパラボラアンテナまでの中間に建造物が遮る形状で建設されると、パラボラアンテナによる衛星放送の受信が出来なくなります。この影響範囲は、衛星放送の電波の性質（直進性が強い）が関係し、日照の影と同様に遮蔽物の形状で電波障害が発生します。遮蔽物となる建造物が高くなればなるほど影響も遠方まで広範囲となります。電波障害対策方法は、コストや、運用面で様々な検討が必要となっております。
衛星放送テレビ電波障害対策の検討
衛星放送テレビ電波障害対策プラン
① 有線で対策
衛星放送テレビ電波障害影響元建造物より有線（光ファイバor同軸ケーブル）で対策対象建物に引き込む設備を新設
■メリット
従来からの電波障害対策方法で、新設時に対策対象建物の折衝先に合意いただきやすい対策です。
■デメリット
電柱の建て替えや共同溝のルート変更などで、その都度高額な経費が必要となります。設備の維持管理費用が高額となる事と設備敷設時に使用する機器などが特注となり故障時の復旧に時間を要することが懸念されます。
② アンテナ移設で対策
対策対象建物の敷地内で受信可能場所へ移設
■メリット
対策対象建物の敷地内で、電波障害範囲にならない場所があれば、アンテナ設置場所の移設で対策が可能となります。対策コストを抑えられます。
■デメリット
対策対象建物の折衝先に、建物の意匠などの問題でアンテナ移設を受け入れていただけない場合があります。
③ 指定再放送事業者（CATV事業者）の引き込みで対策
衛星放送の電波をパススルーで提供しているCATV事業者の引き込みによる対策は、スカパーJSAT㈱テレビ視聴サービスやフレッツ・テレビなどの引き込みを行って衛星電波供給
■メリット
電波障害対策施設を敷設する必要がありません。再開発などで道路の形状が変更となってもNTTの光ファイバが対策対象建物へ引き込みされる環境が整っていれば継続した電波保障が可能です。
■デメリット
指定再放送事業者へランニングコストをお支払い頂く事になります。指定再放送事業者とサービス提供にともなう契約書の締結や対策対象建物の所有者と覚書の締結など高度な折衝スキルが必要となります。
※弊社は、ワンストップで、電波障害対策の折衝およびサービスの導入対策まで対応いたします。
超高層ランドマーク建造物の電波障害対策の実績が多数ありますのでお気軽にお問い合わせください。
衛星放送・テレビ電波障害対策は、お気軽にご相談ください。
①有線で対策 や ②アンテナ移設で対策 などの対応は、多くの電気通信事業者で工事対応が可能と思われますが、③の再放送事業者の引き込みによるBS・110度CSパススルーの対策は、再放送事業者との契約書締結や対策対象建物の物件オーナー様との折衝作業が必要となります。
弊社では、大手不動産会社様とのお取引の中で培ってきた折衝の経験を活かして、ご依頼者様の予算などに合わせたご提案と電波障害対策を実施させて頂きます。お気軽にお問い合わせください。
衛星放送テレビ電波障害対策 ご相談窓口
営業統括部 村岡 和幸
