受信サービス株式会社

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FAQ 地デジが時々映らない

当社で体験した地デジ障害事例のFAQ集です。
地デジの受信改善の参考としてご覧ください。
内容によって高度な技術と測定器を必要とします。
※ 事例は専門的です、ご了承ください。

当社で使用している調査測定用機器(自社保有品)

テレビ電波サービスエリアに関連する影響

テレビ電波サービスエリアに関連する影響

 これは、当社にも多く寄せられる相談内容です。送信所から遠い、地形的な影響など要因は様々ですが、まずは調査の基本である電波の状況を確認したうえで的確な受信設備のご提案をいたします。

 送信出力の比較的小さいテレビ中継局を受信する場合、送信所が見通しならば問題ありませんが、遠く離れた場所、地形的、その他の影響を受けていると良好に受信できない場合があります。基本的な改善方法は、Q-01と同様になります。

 当社では、遠距離受信の場合、送信所から受信場所までの電波の通路を事前に机上(ミスターDENPA)で検討し、見通しであるかなどの判断と、大地反射地点の確認、地形の高低差から他の中継局サービスエリアの確認などをします。
現地での調査を実施して、最適な受信システムを提案します。

電波伝搬による影響

 潮位変動など水面の状態による反射波の変化や、海面や湖面付近の大気の状況により、電波の減衰、屈折現象から受信変動が発生します。

 アンテナ設置の候補地で、受信変動を捉え、観測する事が改善対策では重要になります。
分析、検討には電波伝搬に対する専門知識を必要とします。
 当社では、自社開発のデジタル受信自動記録ならびに解析装置を駆使する事で変動状況を把握し、専門技術者による的確な受信改善手法と対策施工についてご提案いたします。

 様々な理由で送信所からの直接波受信が困難な場合などに反射波を受信する方法があります。その場合、直接波との干渉などで受信波形(OFDM波形)が歪み、受信不良になる場合があります。安定受信のポイントは、一定の受信レベルが確保でき、変動が小さく、受信波形に歪みが少ない事です。

 また、多方向からの電波が到来(反射波を含む)しても一番強い電波を受信するようになっています。

 反射波を受信する際には、受信可能=安定受信の関係にはなりません。
 当社では極力、反射波受信は避けていますが、受信せざるを得ない場合は、遅延プロファイルや電波の周波数特性などの測定を詳細に行い、送信所からの直接波との関係(遅延時間やレベル差)や、その他の反射波の到来状況から捉える反射波の受信波形や変動状況を分析して、アンテナを設置しています。

 両波の差が小さい場合は、下図のような特徴的な波形となります。時々、受信画像がブロックノイズになるなどの障害発生の原因となります。これはごく近距離からの反射です。改善のポイントは、受信波形に歪みを発生させないような受信位置を探す事です。

 地デジではガードインターバル性能により一定の遅延波(126µs以下)は自動的に改善されます。しかし、この範囲を超えた遅延波は妨害波となりブロックノイズなどになります。

 SFN混信の場合、同じ放送内容(同一放送局)か、異なる放送内容(違う放送局)かで、それぞれ対応した測定器と測定手法が異なり、測定器の操作ならびにデータ分析にも専門性が必要とされます。
 当社では、このようなSFN混信の調査分析に必要な測定器(R&S ETH)を準備し、SFN混信調査の的確な改善対策についてご提案させていただきます。

 この障害についても弊社に寄せられる相談の多くを占めます。その原因は様々であり、電波環境、受信設備、外来からの妨害電波などがあげられます。調査についても簡易な測定器で判明するものや、高度な専門測定器を複数必要とする場合もあります。

  • 近隣でブースターの異常発振が発生すると、ある特定のチャンネルのみ受信レベルが異常に高くなることがある、スペクトラムを見ると急峻な発振波形が正常なスペクトラムの上に重なって観測される。
  • スペクトラムアナライザーを使用して、3点法でブースター発振レベルが最大になる方向から原因ブースターを特定する。
  • ブースター発振の原因はブースターの不良、同軸ケーブルの工事不良などがあり、不安定に周波数変動する。
  • どこの施工業者様、調査業者様に相談されても原因がわからない。そのような時はぜひ一度、当社へご相談ください。

 単純な電波の減衰や変動なのか、それともマルチパス波の変動による影響なのか。当社では、この障害を重点的に研究しており、その調査ノウハウを蓄積しています。
 原因調査には長時間、または長期間の電波観測が必要となります。フィールド再現テスト装置(RFキャプチャ)と自社開発のデジタル受信自動記録ならびに解析装置(ETH+オプションK160)を駆使する事で変動状況を把握し、専門技術者による的確な受信改善手法と対策施工についてご提案いたします。

障害物などによる影響

 当社では受信状況により、可変アッテネータを使用した「受信の余裕度」のマージン測定と、C/Nマージン測定器を利用した「電波の品質」のマージン測定により、良好受信への安定度を見極める事が可能です。これは、安定した受信環境への証でもあります。

 複数のビルによる遮へいや電波到来方向に山がある(山陰)地域では、希望するテレビ電波が減衰するため、相対的にマルチパス波(反射電波)が到来し、そのエネルギーが強い時には受信が不安定になる。

 高圧送電線に流れる電流で電線が発熱し、温度が上がってケーブルの弛度(たるみ)の変化による影響を受ける、または、電線への風圧加重によりケーブルが揺れ反射波が変動するため、受信アンテナに到達する電波が不安定になる。
気温が下がりケーブルが縮んで地上高が変化した事もある。(気温の低い朝方にハイビジョンカメラでケーブルをマークし確認した)

 配電線の近くや同等の高さに受信アンテナが存在すると、電線による遮へい、または再輻射のため、受信電波の位相などが変化し、受信が不安定になることもある。

 上空を飛来している時、航空機からの反射波により、一時的に受信障害となる場合がありますが、電波が強い地域になるほど軽減します。
受信レベルの低い地域では、受信レベルに余裕度が無いほど、障害が発生しやすくなります。

 線路が高架であり、列車が通過すると、電波の遮へい、または反射により受信レベルが大きく変動して受信障害になります。その他パンタグラフと架線間のスパークノイズの障害もあります。

 飛行機と同様にヘリコプターも電波を反射します。付近の地デジのレベルが高い場合は障害は少ないですが、レベルが低くなるにしたがって障害が出やすくなります。低空で飛んでいる時は反射波が強くなり、障害が強くなる傾向があります。

受信設備による障害

 アナログを受信していたアンテナで、地デジを受信している場合、アンテナの方位がアナログ県域局に向いたままで、地デジ局に正常に向いていない事があります。

 また、アナログ県域局と地デジ中継局の受信チャンネルが異なる(帯域が異なる)と、デジタル波の受信感度が低下して、一部のチャンネルにブロックノイズが発生したり、時々映らない、または映らない場合があります。その他、受信アンテナの老朽や、性能劣化も原因となります。

  • 発見法
  • 発振している周波数に着目して、発振の最大方向を三角測量の原理により、最低3地点は調べ発振源を突き止めます。(地図を持参する)
  • 妨害源をほぼ特定して近接時の発見法は、電測計やスペアナに短いアンテナを取り付けて探査します。素子数の多いアンテナでは利得が高すぎて方位がつかめなくなる事があります。
  • 1つの方法として、人体を遮へい体として、探査アンテナの後方からの電波を遮へいします。アンテナの単方向特性を利用し発見します。これは経験を要します。

妨害電波による障害

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